カシミヤの洗濯方法は?クリーニングや手洗い時の注意点などをご紹介!

最近ではユニクロなどリーズナブルなカシミヤセーターが販売されていますが、高級な品をお持ちの方にとっては扱い方に困るかと思います。

このページでは、カシミヤの洗濯方法やクリーニングに出すときの注意点などを解説いたします。

カシミヤは繊細な素材なので洗濯方法に注意する!

「カシミヤ」とは、カシミヤ山羊の毛で作られた繊維のこと。山羊一頭から100g程度しか取れない貴重なものです。肌割りが良いため着心地は抜群で、「繊維の宝石」と呼ばれるほど非常に高品質な繊維として知られています。

それだけ繊細な素材であるため、洗濯方法には気をつけなければいけません。もし普段の洗濯と同じような感覚で洗濯をすると、カシミヤ特有の光沢が失われたり縮んだりすることもあります。

せっかくの着心地を失わないためにも、お手入れには細心の注意を払いましょう。それでは、具体的にはどのような方法でカシミヤをクリーニングすれば良いのでしょうか?

「クリーニング」「手洗い」自分にどちらが合うのかを知ることが大切!

カシミヤは、クリーニングと手洗いのどちらでも洗濯することが可能です。しかし自分にどちらが合うのかは、洗濯に費やせる時間や費用などによって変わります。

そのため、クリーニング時の注意点や手洗いの際の手順などを確認した上で、自分に最適な方法を選びましょう。

クリーニングに出す際の注意点

それではカシミヤをクリーニングに出す場合は、どのようなことに注意すれば良いのでしょうか?

先述の通り、カシミヤは繊細な素材です。そのため、例え洗濯のプロに任せるとしてもいくつかの注意点は確認しておきましょう。

ドライクリーニングでは傷つく恐れがある

ドライクリーニングは、洗剤の代わりに工業用ガソリンを用いて洗濯を行う方法です。主に油性の汚れを落とすために利用されることが多く、コートやスーツ、ネクタイなどのように水に弱く自宅での水洗いができない衣類に対して行います。また、水を使用しないため色移りしやすい素材なども洗濯可能です。

この油性の汚れというのは角質や皮脂などが当てはまり、肌に触れることもあるカシミヤにも当然付着しています。しかしドライクリーニングでは、こうした油性の汚れだけでなくカシミヤに本来含まれる「動物性脂分」まで抜いてしまうのです。

カシミヤの独特な光沢やツヤというのは、この動物性脂分によって出されています。これが抜けてしまうので、下手にドライクリーニングをするとごわついたような肌触りになってしまうということです。

そのため、カシミヤ素材をクリーニングに出す場合は「ウェットクリーニング」をしてもらうと良いでしょう。ウェットクリーニングは、洗浄液と水で洗うのが基本です。

もちろん、ただ単に洗浄液につけるだけでは縮んでしまう恐れがあります。そのため、クリーニング店ごとに独自の洗剤や繊維保護剤、防縮剤などを用いて洗濯することが多いです。

このウェットクリーニングはお店によって取り扱っていない場合もあります。そのためお店選びには十分注意し、実際に注文するときもウェットクリーニング希望であるという旨をしっかり伝えましょう。

費用がかかる

カシミヤは繊細な素材のため、費用が通常のドライクリーニングよりも多少高くなる可能性があります。

実際にかかる費用は衣類の種類によって異なるため一概には言えません。ただし、ストールであれば1,000円前後、セーターであれば1,500円前後になる可能性はあります。

また、衣類のカシミヤ素材の比率が20%を超えると追加料金がかかる場合もあります。このように、店舗や衣類の状態によっても価格設定が異なるのであらかじめ確認しておきましょう。

カシミヤのクリーニングや手洗いの頻度はどのくらい?

カシミヤはかなり繊細な素材です。そのため頻繁に洗いすぎると傷んでしまう恐れがあります。こうしたことを避けるために、セーターやマフラーなど着用シーズンが限られるものに関しては、シーズンオフになるまでは洗濯しないという場合も多いようです。

しかし、目立ったような汚れが無かったとしても、食べ残しやホコリ、外気の汚れなどが付着している可能性は十分にあります。繊維の奥に入り込んだ汚れもあるため、そのままにしておくといずれシミや虫食いの原因になるかもしれません。

それを防ぐためにも、シーズン中に1〜2回程度はクリーニングなどで洗濯することがオススメです。あるいは、頻繁に着るくらいお気に入りのカシミヤの場合は3〜4回程度の着用で洗濯するのも良いでしょう。

自宅でカシミヤを洗う方法とは?

ウェットクリーニングであれば安心できるとは言え、カシミヤを毎回クリーニングに出していたのでは費用がかかります。そうした面が気になる方は自宅で手洗いをしてみても良いでしょう。

洗面器に常温の水を入れ洗濯洗剤を溶かす

まずは洗濯液を作っておきます。水の温度が高いとカシミヤが縮む恐れがあるため、常温の水、あるいはぬるま湯でも大丈夫です。30度前後にしておけば問題ないでしょう。

投入する洗濯洗剤はウール用洗剤のような専門の物でも良いですが、シャンプーでも代用できます。実はカシミヤは髪の毛と同じような性質を持っているため、普段使っている市販のシャンプーでも代用できるのです。

優しく押し洗いする

カシミヤは繊細な素材のため、静かに押し洗いをしましょう。目安としては20回程度押し洗いできれば大丈夫です。ただし、途中で水が濁ってきたら2,3回程度水を交換すると良いでしょう。

新しいぬるま湯ですすぐ

一通り汚れを落とせたら、新しいぬるま湯でしっかりすすぎましょう。ここできちんと洗濯溶剤やシャンプーを落としておくことが大切です。

柔軟剤で油分を補給する

洗濯洗剤によってカシミヤに必要な動物性脂分も落ちてしまっているので、それを補うために柔軟剤を含ませましょう。柔軟剤が無ければリンスでも大丈夫です。先述の通りカシミヤは髪の毛とほぼ同じ性質を持っているため、そのケアと同じように考えると良いですね。

ちなみに、洗濯洗剤に柔軟剤がすでに入っている場合はここで新たに含ませる必要はありません。

脱水を行う

ドライクリーニングと同様に脱水を行います。10秒程度で大丈夫です。

風通しの良い日陰で干す

脱水まで行ったらあとは干すだけです。しっかりと形を整えてから「日陰で平干し」をしましょう。カシミヤは直射日光に当たると変色することがあります。また、ハンガーなどにかけてしまうと水分が下に溜まり、その重みで衣類が伸びてしまうので注意しましょう。

平干しする際は、バスタオルの上に形を整えて置くというのが理想です。半日くらいでひっくり返せば比較的早く乾きます。

手洗いする際の注意点

上記のようにカシミヤは自宅でも洗濯することが可能です。ではどのような点に注意して洗濯すれば良いのでしょうか?

なるべく短時間で終わらせる

カシミヤは撥水性が弱く、水を吸収しやすい素材です。そのため長時間水に浸けると傷んでしまうため、なるべく短時間で洗濯することを心がけましょう。

洗濯機ではなく手洗いする

カシミヤのような繊細な素材は優しく押し洗いするのが基本です。洗濯機は力が強すぎるため、必ず手洗いをしましょう。

洗濯剤と洗濯表示の確認を忘れない

基本的には普通のシャンプーでも大丈夫ですが、可能であればおしゃれ着用の中性洗剤を使用すると良いでしょう。弱アルカリ性の洗剤よりもカシミヤに与える負担が少なくなります。

また、全てのカシミヤが自宅で手洗いできるわけではありません。中には「自宅での手洗い不可」などもあるため、その場合は無理せずクリーニングに出しましょう。

失敗する恐れもある

洗濯のプロではなく自分で手洗いする以上、もちろん失敗する可能性もあります。特に慣れていないうちは、手洗いの頻度や適切な水温の感覚が掴めずカシミヤを傷めてしまうかもしれません。

費用がかからないというのは良いことですが、それでも不安な方はクリーニングに出した方が無難でしょう。ドライクリーニングではなくウェットクリーニングを取り扱っているお店で洗濯すれば安心して任せることができます。

カシミヤは普段からのお手入れが大切!

定期的にカシミヤをクリーニングに出すことは大切です。しかし、洗濯をすることで少なからず繊維を傷めてしまうことにはなります。そのためできるなら洗濯の頻度は落としたいですよね。

では、なるべくカシミヤを清潔な状態に保つためにはどのような方法でお手入れをすれば良いのでしょうか?

着用後にしっかり汚れを落としておく

毎回着用したあとは、優しく汚れを落としておきましょう。目に見える汚れはもちろん、小さな食べカスなどが付着している可能性もあります。こうしたものが積み重なることで虫食いの原因にもなるため、手間を惜しまずきちんと落としておきましょう。

着用後は干して保管する

畳んでしまう前に一回風通しの良い日陰で干すことで湿気予防になります。

たまにブラッシングをする

脱いだ後にブラッシングをすることで細かいホコリも落とすことができます。また、ブラッシングによって毛並みも整うため肌触りをアップさせることも可能です。

ただしカシミヤの毛は繊細なため、あまりやりすぎる必要はありません。繊維の向きに沿って、1〜2回程度ブラッシングできれば大丈夫です。

使うブラシは、豚毛などの獣毛で作られたものがオススメです。カシミヤも獣毛のため、素材への負担を減らせます。

(種類によって)毛玉を落としておく

カシミヤセーターなどの場合は、使用していくことで毛玉が増えることもあります。そのため、時々ハサミでカットしてあげると良いでしょう。

毛玉のカットをサービスで行ってくれるクリーニング店もあります。しかし機械でカットすることもあるため、繊細なカシミヤでは素材が傷んでしまう可能性もあるので要注意です。そうなる前に、日頃から自分で毛玉をカットしておくと良いでしょう。

カシミヤをより長く愛用するための着方について

着用後のケアだけでなく、着用中も気を配ることでカシミヤを清潔に保つことができます。それでは具体的にどのような着方をすれば良いのでしょうか?

インナーの上に着用する

衣類の主な汚れは、体の皮脂や角質などです。そのため、カシミヤが肌に直接触れないようにインナーを着ておくと良いでしょう。

ただし、タートルネックの場合はどうしても首元が肌と接触してしまいます。そのため、適度に汗をふき取るようにしましょう。

連続して着ないようにする

同じ服を着用し続ければそれだけ汚れる可能性は高まります。そのため、お気に入りであっても連続して着用することは避けましょう。仮に冬場であっても汚れ自体は蓄積しています。

また、摩擦や静電気は毛玉が発生する原因となるため、そうした刺激を少しでも減らすことを心がけると良いでしょう。

まとめ

カシミヤのような繊細な素材の衣類は洗濯に一手間が必要な場合もあります。しかし、そこに気を配り適切な保管やお手入れができれば、気持ち良い肌触りのまま長く愛用することも可能です。

今では手洗いでもクリーニングでも自分に合った方法でお手入れができるので、それぞれのクリーニング店を比べてみたりして、自分にふさわしい方法で洗濯をしましょう。

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